「北へ」展 松田奈那子さんのお手紙
「北へ」展、参加作家の皆さんに質問をしました。
北へ向けた手紙のような文章。作品とあわせてお読みください。
回答者:松田奈那子
1)北海道で縁のある土地
生まれたのは岩見沢、5歳から23歳で上京するまでを過ごした江別、高校~大学は札幌に通っていました。
2)北海道でおすすめの場所(上記以外で)
小樽
3)北海道で行ってみたい場所
釧路
4)おすすめの食べ物
トンデンファームの「ピルカウインナー」「ピルカフランク」「ピルカソーセージ」行者ニンニクが練り込まれていて美味しいです!
5)思い出の土地や出会いなど教えてください
私にとっての北海道の原風景は、まず、ご近所さんに「松田さんちの森」と呼ばれていた祖父母の庭。
それから、北海道立野幌森林公園の野幌原始林です。
野幌森林公園はもっとも思い出深い場所のひとつで、広い公園内には、野外博物館、北海道開拓の村、そして老朽化に伴い昨年解体されてしまった百年記念塔もあったので、学校の行事や絵画教室の写生会、家族ともよく訪れていました。その森林公園のなかに広がっている野幌原始林。「原始林」といっても、実際には遊歩道が作られていたりと人の手が加えられ、管理もされているので、正しくは「原生林」なのでしょう。
いずれにしても、自然のなかで感じた空気、光、音、香りや手触りが、私の制作に大きな影響を与えていると思います。四季の移ろいによって豊かな表情を見せてくれる自然。木々や草花、さまざまな虫や動物が教えてくれた鮮やかな命の輝き、強さと儚さが、表現の根源にあるように思います。
松田奈那子 Nanako Matsuda
1985年、北海道生まれ。画家。絵本作家。 2009年に札幌大谷大学短期大学部専攻科美術専攻を卒業。同年第73回新制作展にて新作家賞を受賞。 2011年、多摩美術大学大学院美術研究科 修士課程 絵画専攻 修了。2012年の第1回白泉社MOE絵本グランプリ受 賞をきっかけに『ちょうちょ』(文・江國香織/白泉社 2013年刊)で絵本デビュー。2015年〜2017年の2年間、北アフリカのモロッコ王国で生活。帰国後は、東京を拠点に絵本制作のほか、雑誌、広告など 様々な媒体で活動。 個展、グループ展にて作品を発表し、子ども向けの造形教室やワークショップも開催している。 2020年公開のアニメーション映画『ジョゼと虎と魚たち』では劇中画を手掛けた。
「北へ」
会期:2024年 9月19日(木)~10月7日(月)
会場:URESICA
生まれ故郷だったり、作品が生まれるきっかけとなった場所だったり
「北海道」という土地に縁のある作家による作品展
《参加作家》
加藤休ミ きくちちき 白石ちえこ 高橋宏美(uzura)
どいかや 本濃研太 松田奈那子 水沢そら
特別出展:大谷一良
http://uresica.com/gallery.html#tothenorth