



『アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険』
作:宮田珠己
画:網代幸介
《出版社紹介文より》
マルコ・ポーロが『東方見聞録』を発表したのと同じ頃、行ってもいない東方世界の旅行記を著した稀代のペテン師ジョン・マンデヴィル。世に出るのを厭い、苔と羊歯の庭いじりを唯一の喜びとしていた息子アーサーは、ある日教皇から呼び出され、亡き父の書に記されたプレスター・ジョンの王国を探すよう命じられる。しかしその情報源は父の遺したデタラメ旅行記だった。待ち受けるのは、羊のなる木や、魚にまたがるアマゾネス、犬頭人にマンドラゴラ、背中にギザギザのある怪物……
驚異と笑いに満ちた奇想天外な旅へ。ーー宮田珠己初の小説。
嘘と法螺と伝聞がいりまじる中世を、網代幸介が描くじゃばら口絵つき。
物語に登場するもの、そして圧倒的に多い、登場しない異形のものたち。
旅せず、伝聞のみで見てきたように書いたジョン・マンデヴィル、モンタヌスにも通底する。
デザイン:大島依提亜
2021年9月日 初版第1刷発行
発行:大福書林
サイズ:四六判・上製・384p(うち、カラー16pのじゃばら口絵つき)
もくじ
世界全図
第1章 アーサー・マンデヴィル、 ローマ教皇に謁見する
第2章 スキタイの子羊を求めて
第3章 女軍団の島アマゾニア
第4章 犬頭人の舟
第5章 マンドラゴラを採る方法
第6章 海を漂う少女
第7章 巨大蟻と金の山
第8章 ワークワークの美人果
第9章 最果ての国
第10章 プレスター・ジョンの祈り
参考文献