『よるのかえりみち』
みやこしあきこ
《出版社紹介文》
静かな夜の街。昼間たくさん遊んですっかり眠くなったウサギの男の子が、お母さんに抱っこされて家に帰っていきます。明かりの灯った家々の窓からは、夜を思い思いに過ごす人々の様子が垣間見えます。電話で話をしている人、遅い時間に料理を作る人、一人きりで過ごす人もいれば、賑やかなパーティーに参加している人々。まもなく男の子は家に着き、ベッドの中で、さっき見た人たちのことに思いを巡らせます。みんな今頃どうしているかな、そろそろ寝る支度をしている頃かな……やがて男の子の想像と現実とが夢うつつの中に混ざり合い、満ち足りた気分のうちに一日が終わっていくのでした―—。一つ一つの絵に想像をかき立てる要素が盛り込まれ、シンプルな物語に奥行きを与える、夜の読み聞かせに最適な絵本。
ボローニァ国際児童図書展・フィクション部門優秀賞(2016)
全国学校図書館協議会・選定図書(2015)
ホワイト・レイブンズ(ミュンヘン国際児童図書館・児童図書目録)選定(2016)
発行年:2015年4月
出版社:偕成社
寸法:27x21cm/32p/上製本
みやこしあきこ Akiko Miyakoshi
1982年埼玉県生まれ。武蔵野美術大学卒業。在学中から絵本を描きはじめ、2009年に『たいふうがくる』で「ニッサン童話と絵本のグランプリ」大賞を受賞しデビュー。2012年『もりのおくのおちゃかいへ』で日本絵本賞大賞を受賞。数々の言語に翻訳出版されている『よるのかえりみち』はボローニャ・ラガッツィ賞(2016年フィクション部門Special Mention)受賞後、ニューヨークタイムズ&ニューヨーク公共図書館The Best Illustrated Children’s Books of 2017、ミュンヘン国際児童図書館The White Ravens 2016に選ばれるなど、海外からの評価も高い。その他の作品に『のはらのおへや』『ピアノはっぴょうかい』『これだれの?』『ぼくのたび』『かいちゅうでんとう』などがある。